通電火災はなぜ起こる?原因と対策、防止法を詳しく解説

通電火災はなぜ起こる?原因と対策、防止法を詳しく解説

2019年9月5日に発生した台風15号は、非常に強い勢力で関東を直撃し甚大なる被害をもたらしました。今回の台風で被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。

特に千葉県では広域、長期にわたり停電が起こり、記事を書いている9月17日現在でも千葉県の一部では電気が復旧していません。

災害による停電から電気が復旧した後は、二次災害として通電火災に注意しなければいけません。実際に今回の台風による停電で、千葉県では通電火災と思われる火災が発生しました。

私も2018年9月に起こった北海道地震で突然の停電を経験しており、通電火災の恐ろしさを当時学んだので、今回は通電火災が起こる原因、対策、防止法などについてまとめました。

通電火災とは

通電火災とは、主に地震などの災害で停電が起こり、その後電気が復旧した際に起こる火災のことです。

強い地震の時は何の準備もせずすぐに屋外に避難し、そのまま安全な場所に避難することになります。

人がいなくなった屋内で電気が復旧した時に火災が発生するので、火災の発見や消火活動が遅れてしまいます。これが通電火災の恐ろしさであり、通電火災は時間差でやってくるとも言われる理由です。

通電火災が広く知られるようになったのは、1995年の阪神・淡路大震災です。この時に起こった原因がわかる火災のうち6割が通電火災でした。

通電火災の原因

通電火災の原因はいくつかあります。

通電が再開した電気機器による引火

地震による通電火災の原因として多いのがこれです。

倒れたストーブ、照明器具に通電が再開し発熱し、衣類や燃えやすい家具に接触し火災が発生します。

コードやコンセントが破損

通電火災の原因 コンセント

破損、断線した箇所から火花が発生し引火します。

また屋根裏には多くの配線がありますので、これら配線が破損することで引火する可能性もあります。

家電やコードが濡れる

台風による通電火災の原因として考えられます。

台風による大雨で家電やコードが濡れ、漏電し発火します。

通電火災を防ぐには 対策

通電火災の対策もいくつかあります。

ブレーカーを落とす

通電火災の対策 ブレーカー

まず最も重要なのが家の全てのブレーカを落とすことです。大元のブレーカー、各部屋、遅漏遮断器など全てです。

これさえやっておけば通電火災はほぼ防げると言われています。

ただ、地震などで一刻も早く非難しなければいけない状況ではなかなか難しいかもしれませんので、命の危険がない状況であれば、ブレーカーを落としてから避難するようにしましょう。

避難前にブレーカーを落とすタイミングがなく、その後自宅に戻ったら停電中だった場合は、すぐにブレーカーを落としましょう。

通電再開後はコンセント、コード、家電、電気機器の破損がないか全て確認して、大元のブレーカー、遅漏遮断器、各部屋のブレーカーの順でブレーカーを上げましょう。

コンセントからプラグを抜く

家電や電気機器の電源を全て切って、コンセントからプラグを全て抜いておきましょう。

暖房器具の配置に気を付ける

ストーブ、ヒーターなどの暖房器具の配置に気を付けましょう。

地震で倒れた場合を想定して、周囲に燃えやすいものがない場所に暖房器具を置く、暖房器具の周りに倒れやすい家具を置かないということを意識して下さい。

通電火災用防災グッズ 感震ブレーカー

通電火災用の防犯グッズがいくつかのメーカーから販売されています。

一定の震度を感知したら作動する感震ブレーカーというタイプが多いです。

政府も通電火災を防ぐため感震ブレーカーの取り付けを推奨しています。

感震ブレーカー
感震ブレーカー等の普及啓発用のちらし

感震ブレーカーとは
一定の揺れ(震度5以上が多い)を感知すると、大元のブレーカーをオフにしてくれる装置のこと。初めから分電盤に内蔵されているものと、分電盤の外に付ける2種類がある。市販で売っている感震ブレーカーは分電盤の外に付ける後付けのものがほとんどです。

地震火災の見張り番@home

外付けタイプの感震ブレーカーの中でも安価です。レビューを見ても、多くの方が問題なく簡単に取り付けできているようです。

震度5レベルの揺れを感知すると、おもりの玉が落ちてブレーカーを切ってくれるという大変シンプルな構造。

震度3レベルで自動点灯する感震ライトもセットなのがありがたいですね。

スイッチ断ボールⅢ

こちらの仕組みも「見張り番@home」と同様おもりが落ちるタイプの感震ブレーカーです。

スイッチ断ボールⅢは、感震レベルを震度5,6,7の3段階から設定できます。

YAMORI(ヤモリ) GV-SB1

こちらは上の2つの感震ブレーカーとは異なり、スプリングの仕組みでブレーカーをオフにするタイプです。

昔の鉄の横扉式や木板にブレーカーを直接取付けているタイプのブレーカーには取り付けできませんが、それ以外の一般的なブレーカーであれば大体取り付け可能とのことです。

取り付けに関しては説明書にも書いてありますが、販売元のリンテック21さんが取り付け説明動画を用意してくれているので、それを参考にするとよいでしょう。

RDJ20000W 感震ブレーカー まもれーる・感震タップくん

感電タップくんは、ブレーカーに設置するものではなく、コンセントに直接付けて使うタイプです。

震度5強以上の揺れを感知すると、電気を遮断し通電火災を防いでくれます。

暖房器具を使うコンセントにつけると良いと思います。

通電火災の事例

台風15号による千葉県の停電

2019年9月に発生した台風15号により千葉県広域で停電が発生しました。

千葉市では9月15日に通電火災と見られる火災が発生し、木造2階建ての住宅が全焼しました。

住人の89歳の男性が数日間避難した後自宅に戻り、ブレーカーを上げたところ数時間後に出火したそうです。

東日本大震災

東日本大震災の中で地震による火災のうち電気火災がおよそ66%でした。

これらの電気火災を出火別に見てみると、電気器具が49%、配線、コンセントが33%、電気設備が18%でした。

本震と余震での電気火災の違いについて大変興味深いデータがあります。

本震の出火原因で最も多いのが「使用していた器具の破損、転倒」であるのに対して、余震の出火原因で最も多いのが「停電復旧後に出火」いわゆる通電火災だったそうです。

本震後も通電火災に細心の注意を払わなければいけないのが改めてわかりますね。

阪神・淡路大震災

阪神・淡路大震災の火災の多くは、地震発生当日におこったものであり全体のおよそ72%です。

電気が原因と見られる火災は全体の62%でした。

これらの電気火災を出火別に見てみると、電気器具が50%、配線、コンセントが29%、電気設備が20%でした。

参考
東日本大震災と阪神・淡路大震災の電気火災のついてより詳しく知りたい方は、内閣府が取りまとめた下記報告書をご覧下さい。
大規模地震時の電気火災の発生抑制対策の検討と推進について

通電火災のまとめ

  • 通電火災とは災害時電気復旧後に発生する火災のこと
  • 避難前に全てのブレーカーを落としておこう
  • 感震ブレーカーを取り付けよう

避難前に家の全てのブレーカーを落とすことが大事ですが、緊急時はそこまでの余裕がない場合もあるのでその為に感震ブレーカーも取り付けておきましょう。

日ごろから備えておけば通電火災は防げます。

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